10月22日にカウ地区のパハラで、「カウコーヒーワークショップ」が開催されました。この研究会は、1年に1回、コーヒー栽培に関する最新の研究結果を議論・共有するために開催されており、パレフアオハナ農園組合が主催しています。入場無料で、どんな人も参加できます。会場はマラサダなどのお菓子が置かれていて、昼食では、コーヒー農家さんの家で作られたご飯が無料で振る舞われました。情報も美味しい食事もみんなで分かち合う。アロハの気持ちを感じた研究会でした。来年は私たちも何か持って行こうと思います;-)
研究会は朝の8時から4時過ぎまでみっちり行われました。上の写真は、初めの挨拶をパレフアオハナ農園組合長のジョンさんがしているところです。ハワイのコーヒー業界ではジョンさんはちょっとした有名人です。 パレフアオハナ農園組合では、自然農法などに関するコーヒーの研究に積極的に協力しています。発表の中でもパレフアオハナの農園がチラチラと顔を出しました。これは頑張って日本の方々に伝えねば!と第一線で研究している人たちの話を辞書を片手に理解できるよう必死に食らいつきました。 研究会でお話しがあった内容を少しみなさんにも紹介しますね;-)
(1)コーヒーの天敵CBB (コーヒーベリーボア) を食べる虫 CBBはコーヒー豆の天敵です。そのCBBを食べる虫、FBB (フラットバークビートル) にコーヒー畑に住んでもらってCBBを自然にコントロールしようという試みが行われています。研究会では、その有効性が確認されたことと、より効果をあげるために、FBBの家を畑にとりつける研究を新たに行なっていることが発表されました。(写真はFBBの自然の中の家を説明しているところです。)
(2)コーヒーの栄養管理 コーヒーの樹も人と同じで、環境と体調に合わせて栄養管理することで、より元気になります。いくつかの農園で、土の栄養や天候、樹の組織(葉っぱ等)の分析結果から、肥料を決め、その肥料を与えた結果、より樹が元気になりました。この研究をまとめた資料が出来上がり、農家の人への肥料の与え方の参考になるのマニュアルが配布されました。さらに、新たに注目されている有機肥料の有効性も研究しているそうです。(写真は樹の組織の採りかたを説明しているところです。)
研究者と農園の距離が近く、よりよい方法により、より美味しいコーヒーが生まれていくという姿か素敵だなあと思いました。このつながりを作るのに尽力しているジョンさんも本当に素敵な人だなあとあらためて感じました。ますますコーヒーの樹は健康に、美味しいコーヒーを生み出していく予感がします。これからも、研究と農園の動向に目が離せません。
ワークショップの帰りにハワイから素敵なプレゼントが、こんな美しい虹が見れました ;-)